ceramicsstarブログ

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【写真家】激動の報道写真家 ジョセフ・クーデルカ

こんにちは。

ceramicsstarです。

 

報道写真家の中でもよく知られる『ジョセフ・クーデルカ』激動のチェコスロバキアの『プラハの春』の終焉を迎えて時代が変化して行く姿をカメラにおさめた報道写真家です。混迷の時代の中に生き、カメラのファインダーから事実を覗き『その時を撮る』そして社会に問う。香港の今日は『ジョセフ・クーデルカ』のことを書きます。

 

 

 

 

 

 

報道写真家『ジョセフ・クーデルカ  

1938年チェコスロバキアモラヴィア生まれ。プラハ工科大学で工学部 卒業後の1961年~67年、プラハやブラティスラヴァで航空エンジニアとして勤務しました。その後独学で写真を学びました。当初は月刊誌『劇場』に写真を掲載し、舞台写真を積極的に撮影をしました。初期の頃はシンプルな被写体による写真、時にグラフィック的なアプローチを重ねました。1967年にはクーデルカは航空エンジニアの仕事を退職。写真家の道を選択し、『劇場』のシリーズはチェコスロバキア美術家連盟年度賞を受賞しました。第二次世界大戦中、ドイツ占領下ユダヤ人と同様に迫害を受けたジプシーの居留地域の写真『ジプシーズ』のシリーズもなかなか良いです。

 

 ■ジョセフ・クーデルカ プラハ1968

2011年5月14日(土)~7月18日(月・祝)

東京都写真美術館

 

 

 

激動の時代の写真

1968年8月21日にワルシャワ条約機構軍のプラハ侵攻『チェコ事件』。兵士に抵抗したプラハ市民の攻防のドキュメント写真におさめました。彼がルーマニアから帰郷した際の報道写真。それが侵攻シリーズの『プラハ1968』です。

既にソ連共産主義化の波は止められず『正常化政策』が敷かれる中では、これらの撮影した写真は国家から許される記録ではないはず。彼は秘密裏にアメリカの『マグナム』に写真を送り『チェコスロバキアの写真家』として匿名で発表。1969年『ロバートキャパ賞』を受賞します。

彼が実名で名前を出したのは1984年と言う長い時間を経てのことです。伝説の報道写真家と言われるゆえんです。

 

 


ジョセフ・クーデルカ プラハ侵攻 1968

 

 

 

プラハ侵攻』のモノクロ写真

 

このソ連の軍事介入による共産主義の抑圧の歴史を冷静に静かに真実を語るモノクローム写真は悲劇的である。戦車が街に繰り出しそれに乗る軍人たちと抵抗する市民たち。

 

自由を得るための改革運動『プラハの春』は既に終わり、共産圏内の国々はドイツ東西の壁の崩壊とソ連終焉を迎えるまでの長い歴史を迎える。それを冷徹なまでに撮影した写真は見るものに現実の厳しさを伝えます。

 

時代の統制下の中でまさに残せたことが奇跡に近いシリーズでやはり写真としての説得力が格段に違います。撮影位置が非常に近く、リアリティがあり、見るものがその場に身を置かれたような疑似体験をさせます。

 

いちばん記憶に残るのは腕時計で日時を見せその背景に荒廃した街並み。シンボリックな『政治的な軍事介入』を表す報道写真です。

 

彼は敢えてすぐにはこの国から脱出はせず、故郷に身を置き生き延びることでの自由を考えて写真を撮り続けます。自由主義圏のアメリカに向かえば、国際的にも名前は知られに向かえば、カメラマンとしての地位や収入も得て、他の国々へも自由に移動することが出来たのにそれをしなかった不屈の精神には感動さえ覚えます。(彼は1970年にイギリスの亡命しました。)

 

ceramicsstarでした。

 

 

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