ceramicsstarブログ

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【建築】素晴らしき村野藤吾の異色劇場『日生劇場』との出会い

 

 こんにちは。
ceramicsstarです。

 

  

トニー賞8部門にノミネートされ、最優秀オリジナル楽曲賞を含む2部門を受賞。ディ

ズニーの大ヒットミュージカル『ニュージーズ』を新しい演出にて『日生劇場』で日本初演される予定でした。残念ながらコロナ禍の影響で中止となってしまいました。

 

今回は昭和の歴史的な価値のある建築物『日生劇場』と建築家『村野藤吾』の設計について書きたいと思います。

 

 

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初めてこの気鋭の建築家に触れたのは1989年3月唐十郎作 蜷川幸雄演出、松坂慶子岡本健一共演による演目『唐版 滝の白糸』に出掛けた時でした。後輩から『チケットがあるけれど行けないので興味あれば行きますか』と『それはぜひよろしければ』と代りに出掛けました。東京に転勤になり建築のことなどあまり興味もなく『村野藤吾』も名建築『日生劇場』も知りませんでした。前知識無く劇場内に入ったときは衝撃を受けました。『えっ。この空間はなんだか凄いな・・・』あっけにとられた記憶は今でも鮮明に覚えています。

 

 

 

 

異色の『建築外観ディテール』 

 『日本生命日比谷ビル・日生劇場』は建築家村野藤吾(1891-1984日本芸術院会員、文化勲章受賞者)の設計により1963年9月竣工(設計:村野・森建築事務所、施工:大林組)。鉄骨鉄筋コンクリート造8階建、地下5階。オフィス部分と日生劇場から構成される複合ビルです。

 

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■淡紅色の万成石による重厚な外装。低層部の柱まわりと上層の開口部の2本の柱との連続性に配慮。

 

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■見上げると開口部を支える柱まわりにも軒天周りの連続性がある。

 

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 ■開口部のバルコニーの黒の紋様の手摺枠の金物は劇場の雰囲気のある佇まいです。その壁面のバルコニーのようにへこんだオリエント風の窓がある

 

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■万成石の柱と軒天部分の曲面がダイナミック

 

  

 

不思議な『空間の意匠』

  

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劇場ロビーへ至る入口床には長谷川路可氏による大理石モザイクが続きます。劇場の一階は素通しガラスで囲まれ、玄関ホール(ピロティ)ではギリシア的な柱、白大理石の床となっています。

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■床の大理石のモザイクは植物が描かれている。

 

 

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■入口のドアハンドルの意匠もこだわりがあります。

 

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■天井の曲面構成

劇場内は壁天井全て曲面で施工されて、内装の壁面は青・赤・ピンク・白・金の色ガラスのモザイクでが色彩豊かで、天井には色の付いた石膏に20,000枚のアコヤ貝を張り、他の劇場には決して類をみない魅惑的な曲線による幻想的な雰囲気を演出しています。

 

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村野藤吾建築案内

 

 ■『日生劇場公式サイト』

 

村野藤吾の建築との出会い

二回目の村野建築に触れたのは広島に勤めている大学時代の友人の結婚式が行われた 『世界平和記念聖堂』最初外観を見たときはやはり衝撃が走りました。教会の塔は高く立派なのですが、建物が朽ちているではないですか。やや崩れかけた遺跡のようにも見えました。だがこれは間違った認識でした。敢えてそのように外壁面をラフに仕上げた結果でした。

 

■世界平和記念聖堂

 
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残念ながら当日は外観は改修中で建物全体にシートに覆われて写真は撮影できませんでした。鉄筋コンクリート打放しの柱と梁はモダンですが、広島の土でつくられた灰色の煉瓦は、間を埋める真壁風で外壁に模様を描くようにところどころ突き出ており、その部分はほかより強い雨風による経年変化を表現している。目地も削られ、積んだ人の手の跡も感じさせています。

 

■この本に詳細が記載されています。

 

 

 

 

■名古屋丸栄百貨店の外壁

既にビルは解体されて何も無くなったモザイク壁画。子どもの頃から知っていて慣れ親しんだ『丸栄百貨店』。ここに壁画があったと知ったのはビル解体の数年前です。

 

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■多数の形状と色によるモザイクタイルを使用しています。

 

  ceramicsstarでした。 

 

 


点景の演出―照明・家具・建具 (村野藤吾のデザイン・エッセンス)

 

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