『あおもり犬』の秘密。記憶に残る『モニュメント』
こんにちは。
ceramicsstarです。
以前仕事で青森を訪れたことがあります。
建築家の青木淳氏が手掛けた『青森県立美術館』に行きました。建築の『版築』の技術で土とコンクリートを混合して壁を作ったの建物でした。青森県出身のアーティスト奈良美智氏の『あおもり犬』と言う作品があります。
芸術作品はあるメーカーの技術で造られています。
興味深いのでそのことを書きます。
”アーティストの作品表現やイメージを決して崩さない。
出来上がったモニュメントの完成度は大変高い”
青森県立美術館の『あおもり犬』はどのようにつくられたか。
その会社の名前は『旭ビルウォール』。
作家やデザイナーの意向を忠実に反映し、しかも用途や使用条件に応じた設計や取り付け精度、仕上げ塗装等、責任施工体制 で取り組んでいるようです。
■竹中工務店の施工です。
素材:トラスウォール+表層現場打ちGRC
仕上げ:GRCモルタルの上にフッ素樹脂塗装で白く仕上げています。
*GRCとは*
グラスファイバーと言う昔の遊具や椅子などに使用した強度の高い素材に改良を加えたもの『耐アルカリ性ガラス繊維』で補強したセメント製品のようですね。
これはビルの内外装や住宅、土木環境分野に活用されているそうですから、強度や屋外の紫外線による劣化や雨風などに強い耐候性の高いものと思われます。
■旭ビルウォール公式サイト『あおもり犬』の制作の秘密
硝子繊維補強建材/建築土木部材/旭ビルウォール株式会社/景観
青森県立美術館の「あおもり犬(けん)」の清掃が13日、行われまれた。高さ約8・5メートル、幅約6・7メートルの白い犬のオブジェを作業員6人が丹念に磨きました。https://t.co/Enb5smoTz4
— 毎日新聞 (@mainichi) April 14, 2020
■セメント製品ではこれだけのスケールのモニュメントで薄物の製品制作では難しい。
薄い肉厚で大幅な軽量化が出来たようですね。
■耐久性も高く目地もなしで仕上げられていて清掃性もよさそうです。
時間のない人でも奈良美智氏の『あおもり犬』を見ることが可能です。
かなり大きく驚きますがとても可愛いい「あおもり犬」。
この犬の見学だけなら無料です。
「あおもり犬」アプローチ 開通しました。 | 青森県立美術館
【青森県立美術館のみどころポイント】
シャガールのバレエ『アレコ』舞台背景画
20世紀ロシアを代表する画家の一人、マルク・シャガール(1887-1985)は、1942年、亡命先のアメリカでバレエ『アレコ』の舞台装飾。
青森県は、全4幕からなるそのバレエの背景画の内、3点を収蔵。
1点の大きさは縦が約9メートル、横は約15メートル。
大空間に3点の展示でこれは圧巻で巨大な画面のタペストリーです。
■青森県立美術館公式サイト
川崎市岡本太郎美術館の『母の塔』はどのようにつくられたか。
岡本太郎美術館のシンボルタワーも『旭ガラスウォール』の技術。岡本太郎が残した作品のFRPの原型を拡大して三次曲面の柔らかな造形物を作成。太郎が言った『光らせるな、輝かせろ』と言ったことを実現。GRCの間は版間接合にして光沢のある真珠色のクラッシュタイル(ランダムな割タイル)を張って施工。
■旭ビルウォール公式サイト『母の塔』の制作の秘密
硝子繊維補強建材/建築土木部材/旭ビルウォール株式会社/景観
こんにちは!気持ちのいいお天気ですね☀
— 川崎市岡本太郎美術館 (@taromuseum) October 16, 2020
先ほど、緑地内を散歩中のお客様から「母の塔を上から見てみたい」とのお声をいただきましたので全体を撮影してみました📷
ご来館の際は展示とともに母の塔を緑地の色々な場所から見てみてはいかがでしょうか☺ pic.twitter.com/5RLUnH1f64
■戸田・北島建設JVの施工です。
素材:GRC(耐アルカリ性ガラス繊維補強セメント板)
仕上げ:クラッシュタイル(スコルト処理)で仕上げています。
”アート作品をイメージ通りに”
この世界にあくなき追求がアーティストの信頼を得ているのですね。
ceramicsstarでした。
下記サイトでオリジナル商品を販売しています。
よろしくお願いいたします。
ランキングはじめました!