ceramicsstarブログ

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【建築】ホテルのロビーには芸術的な壁を『ホテルの陶壁とガラスの壁』

 

こんにちは。
ceramicsstarです。

 

1970年代から1980年代に建てられた日本のホテル。いくつかのホテルロビーやラウンジそしてエントランスを飾る陶壁やガラス壁が制作されました。

公共建築物例えば県庁や市庁舎そして病院などにも見かけることもよくありました。

 

日本のホテルの『御三家』とは、誰もが知っている『帝国ホテル』『ホテルオークラ』『ホテルニューオータニ』の3つのホテル。先日東京千代田区の『帝国ホテル』の『ランデブーラウンジ・バー』を見てきました。そのことを書きます。

 

  

  

 

 

 

 

 

 

 

 

『京王プラザホテル』の陶壁と言えば『會田雄亮』

デザイナー剣持勇アートディレクションにより話題となった京王プラザホテル。その剣持氏が招集した中に、当時はまだ若手の陶芸家の會田雄亮氏を起用しました。館内の陶壁、ホテル正面玄関壁面などの作品がいくつかありますね。2014年施工されたのが3階『カクテル&ティーラウンジ』にある『陶の庭』です。彼は陶芸の世界で練り込みの象嵌による食器から建築物、公園の造形物などまで広くやきものを素材を他の世界に広げて手掛けてられていました。

 

備前焼の『隠崎隆一』氏と同様にこの案件では陶芸には向かない土の特性を生かしながら作陶をされています。

生前に何度かお会いしましたが、とても気さくで飾り気がない方で個展に出向くと作品よりもわたしの着ているコートに興味を示され、陶器でなくその話中心になってしまったのを記憶に残っています。

  

 

 ■會田雄亮の陶壁作品

會田雄亮:作品

 

 

 

 

 

帝国ホテル』の顔『多田美波』氏のガラスブロックの壁

 

1階の『ランデブーラウンジ・バー』の壁面に施工されているのが高さ約8メートル、幅25メートルというとても大きなスケールの大きい壁画です。

約7600個ものガラスブロックを使用した壁面の装飾が素晴らしい。

『黎明(れいめい)』通称『光の壁』この開放的な縦に広がる空間には、都内のホテルのロビーラウンジの中でも数多くの座席数が確保されています。奥の2階の回廊から見ると圧巻で且つ陶壁のディテールをまじかに見ることが出来ます。

 

 

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■ランデブーラウンジ・バー全景。このスケールは凄い。よく見ると床の絨毯はかつてあった『帝国ホテル旧本館』を設計した『フランク・ロイド・ライト』のデザイン柄。2階から見下ろさないとわからないです。

 

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■この幾何学模様は今見ても洗練されていますね。

 

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■そして壁の全景を見るとそのスケールの大きさがわかります。撮影したのは2階からですからその広さたるやガラスブロックの壁のグラデーションも綺麗で色合いを抑えて絶妙です。

 

 

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■ガラスブロック壁を見てみるとその陰影の変化とダウンライトを透過する光が見えてきます。

  

 

ガラスの特性とスタイル

 ガラスには透明な素材自体の透明度が高いものや透過性の高い不透明なものがあります。クリスタルガラスが最も透明度が高く美しい光沢を秘めています。透明度はクリスタルガラスよりは高くないが、表面が波打ち乱反射による独特の味わいを持つ、鋳型に流し込み成形する方法を取ったと思われます。その他ステンドグラスの様に大理石のような模様を持つものもいくつかあります。

 

 

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■何種類ものガラスと金属を段差と大きさを変えて壁面にする。

 

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■かたちのバラツキやずらし方に工夫して施工している。

 

 

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■透明なもの不透明なものの組み合わせ。ゆらぎ感のある透明なガラスは非常に表情が豊かで魅力的。不透明なものは大理石を思わせる質感のものもある。

 

■多田三波 作品

Works | tadaken

 

 

帝国ホテルには実はいくつかの『フランク・ロイド・ライト』の遺構が残っています。

それについては別の機会に書きます。

ヒントになるのはこれです。

 

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ceramicsstarでした。

 

 

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