ceramicsstarブログ

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【デザイン】北欧名作椅子『ハンス・J・ウェグナー』の木製家具を体験してみよう。

 

こんにちは。
ceramicsstarです。

 

世界で最も多くの椅子をデザインしたと言われる『ハンス・J・ウェグナー』。

私にとっては木製の家具ならば彼の名前が一番に出てくるほどの著名且つ尊敬する職人気質のデザイナーです。生涯で500種類以上の数多くの椅子をデザインし、20世紀の北欧デザイン界、椅子の世界に大きな影響を与えました。『島崎信+織田憲嗣が選ぶ ハンス・ウェグナーの椅子展』のことも含めて書きます。

ハンス・J・ウェグナー - Wikipedia

 

 

 

■『島崎信+織田憲嗣が選ぶ ハンス・ウェグナーの椅子展』について

2013年に東京の南青山にあるspiral(スパイラル)にて開催された『島崎信+織田憲嗣が選ぶ ハンス・ウェグナーの椅子展』この展示会は素晴らしかった。織田憲嗣氏は椅子のコレクター研究者としても有名でこの展示の椅子の数の多さと細かい部分まで見せてくれたヴィンテージの名作の数々。そして各椅子の接合部分の様子や各パーツなどをわかりやすく展示してくれました。

 

現在はカール・ハンセン&サン社はハンス J. ウェグナーの家具を最も数多く製作するメーカーとして知られています。 

 

 

 

■『ハンス・J・ウェグナー』のデザイン

Hans J. Wegner Archives • Dansk Møbelkunst : Dansk Møbelkunst

 

 

 

 

 

 

 

ハンス・J・ウェグナー』の椅子に座ってみよう

ハンス・J・ウェグナーの椅子はニューヨークのMOMAからミュンヘンディ・ノイエ・ザムルングをはじめ世界中の多くの美術館でコレクションされています。

 

日本では『国立新美術館』で実際に座ることができます。

美術館のメイン・エントランスを入った右手に『シェルチェア』。1Fの左手、逆円錐型の柱の奥(および3F)には、イージーチェア『CH25』。2FにはYチェア『CH24』が並んでいるカフェがあります。

国立新美術館 THE NATIONAL ART CENTER, TOKYO

 

ここは実際に椅子に座り、座り心地を実体験するのにおすすめの場所です。

実際に『シェルチェア』に座ってみると座面を支える積層したプライムウッドとウレタンの部分のバランスと程よいカーブの美しさもそうですが、背もたれと座面の傾斜の角度と頭の当たる位置含めて座り心地が凄く良い。

包み込まれるような感覚と座面が低く脚を伸ばせるので疲れません。

椅子は図面での検証もそうですが、人間工学的な検証や身長差、人種による体形の差などが異なる多くの人々が使って良いと感じるものでなければなりません。

 

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■シェルチェア 1963年

 

 

デザイナーであり家具職人『ハンス・J・ウェグナー』 

ハンス・ヨルゲンセン・ウェグナー(Hans Jørgensen Wegner)

(1914年4月2日ー2007年1月26日)

デンマークの家具デザイナーで13歳から20歳のまで家具職人として修行を重ねました。職人からスタートしたたたき上げのデザイナーです。彼は17歳の時に指物師のマイスターの資格を取得しました。緻密で計算された木製家具は国立産業研究所に通い、木材について専門に研究しながら、職人としての技術の高さによるものです。

 

デンマークの家具のマエストロの多くの名作椅子は家具の技術と機能的なデザインを深く追求したものです。

 

 

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■チャイナチェア 1943年

 

 

 

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■ベアチェア 1950年

 

 

 

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イージーチェア(GE 290)1953年

 

 

  

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■サークルチェア 1986年

 

 

 

 

 

『家具一筋の生き方』

23歳の時コペンハーゲン美術工芸学校に入学し、家具設計を専攻します。1940年から1943年にかけて、北欧デザインの巨匠で『セブンチェア』『エッグチェア』などの名作椅子やいくつかの時計のデザインを手掛けた『アルネ・ヤコブセン』の事務所に勤務した経歴もあります。オルフス市庁舎の家具デザインの設計に携わった。その後、独立。コペンハーゲン美術工芸学校で教鞭を執りながら、デンマーク協同連合連合会家具部門のために家具デザインを行いました。

 

ARNE JACOBSEN/アルネ ヤコブセン 【公式】 | NORDIC FEELING

 

 

 

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■背もたれの笠木のデザイン形状のバリエーション

 

 

 

ハンス・J・ウェグナー』の椅子の魅力

 

ウェグナーの魅力はなんといっても全体の椅子のフォルム。そして椅子の各部分の美しい接合部とデザイン。そのベースになっているのが、長い年月を掛けて修業した家具職人としての技術、経験、知識です。それらが裏付けとなった彼の木材への深い愛、そして木材と言う生きた天然素材への深い探究心の賜物です。
シンプルかつ機能的で温かいフォルムを生み出して魅力あるものとしています。

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■アームチェア  1965年

 

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■滑らかな非常に難しい接合部の処理をした笠木部分

 

 

 

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■背もたれ中央部の十字の契りの納まり木の材質を代えている。

 

 

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中心に十字の接合部のデザイン処理をした背もたれが薄い笠木

 

 

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■カウホーンチェア 1952年 

 

 

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背もたれ部分の接合部は椅子の強度を増しながらデザインされている。

 

 

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10種類のバリ―ションをもつカウホーンチェア

  

 ***彼のデザインによる名作の

椅子は正規品としての『カール・ハンセン&サン社』で販売しています。

 

 

 

■その他『名作椅子』に実際に座れる椅子がある埼玉県立近代美術館

今日座れる椅子 - 埼玉県立近代美術館

 

 

 


ハンス・J・ウェグナー完全読本 (エイムック 1817 北欧スタイル別冊)

ceramicstarでした。

 

 

 

 

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