【絵本作家】不思議な空気感をもつ ヨシタケシンスケ
こんにちは。
ceramicsstarです。
7月31日の朝の某テレビ局のチャンネルに初めて登場した『ヨシタケシンスケ』さん。勉強不足でこの方全く知らなかったのですが、人気絵本作家として2008年からデビューされて子どもたちやそのお母さんたちまで日本での幅広いファンも多い方です。とてもユニークな方で印象に残ったので今日は『ヨシタケシンスケ』のことを書きます。
絵本作家までの苦悩の道のり
スニーカーにラフないでたちで坊主頭。シャイで緊張しているのかおしゃべりなイラストレーター。とても素直で純粋な方です。
大学時代の課題の映像なども紹介していました。フルフェイスのヘルメットには外が見える透明な窓は無い『潜水服のような服』を着てのインスタレーション。『スイカ割』のようにまわりの人間が言葉で指示してコンセントまで誘導。プラグを差し込むとヘルメットが開くと言う不思議な作品。
彼が言うには『僕はもともと立体が得意で平面の世界はちょっと苦手で大学のデッサンの課題では50人中50番目』。大学時代に先生から『おまえこれでよく大学に入れたな』と言われたと信じられない発言。立体は得意で小道具の仕事がしたかったようですね。
2007年にクリエイティブユニット「パンタグラフ」立体造形グループ活動から6か月ゲーム会社に勤めたようですが、会社はゲーム制作と言う業種柄、高揚感ワクワク感を望むキャラクターや台本を望まれていたとのこと。
独自のややニヤリとさせる静かなストーリーと画風には合わなかったようです。たまたま会社でモヤモヤ感や愚痴のようないイラストを描いていて会社の女性に見つかり『可愛いね』と言われたのがきっかけで『僕のことが好きなのかな』と言う勘違いがたくさんのイラストを生み出したようですよ。
ネガティブ志向が作品を生む
この方ユニークな方で自分が大変ネガティブ志向なので逆効果でポジティブな人が幸せに感じるものを作れるとのことです。『さあ今日も顔色をうかがって仕事をしよう!』とイラストを描き、堂々とTVの媒体で見せる不思議な方です。怒られないように行動にしてとプライベートでは恐妻家。毎日が後悔の連続で、たまたま気持ちが上向きな時にTV出演の依頼を受けたものの、番組出演の日までの2か月間ずっと悩んでいたようです。面白かったのは絵本作家であるのにもかかわらず、むかしは平面はもともと苦手のようなことを言ってましたね。
不思議な絵本作家
手始めに自費出版のようなかたちで制作した絵本が編集者の目に留まりました。編集者からの最初の絵本製作の依頼は『自由に書いて良いですよ』と言われて困ってしまい、その時は受けなかったようです。
イラストレーターと言う仕事柄オファーされて細かい注文や指示が入れば対応できるけれど当時は好き勝手には描けなかったようですね。
他の出版社での仕事をある程度受けてから『絵本は自由に描いていいんだ』と思ってからは続々と絵本作家として活動して人気作家になったようです。
いつも黄色大きなガマ口を腰にぶら下げて、その中の皮の手帳に思いつくままスケッチメモを。小さな可愛い絵をたくさん残していました。いわゆるネタ帳ですね。
なにかあってもネタ帳だけは安全に確実に持ち出せるようにしている。綺麗にジェラルミンケースにしっかり収納していて、まさにうなぎ屋の秘伝のタレみたいですね。
■常に考えて残すそして絵本に 『思わず考えちゃう』
子どもの頃を思い出す発想
2013年、初のオリジナル絵本作品『りんごかもしれない』を刊行。子どものような脈略のない様々なものにアイディアが展開する全く筋立てのない感覚的な絵本。すごく発想もユニークで大人も楽しめ面白い絵本です。昔子どもの頃なんだか訳のわからないことを考えて全く理論的でない言動や意味のない行動や遊びなどきっと思い出しますよ。
絵本もイラストは最初自分で色を塗っていたが編集の方に『色はデザイナーの方に任せますか』と言われてしまいました。絵本になった本を見て、『自分は線で描いてあとはデザイナーさんにお任せした』とネタばらし。『デザイナーの方のおかげで素晴らしい絵本ができた』と自分だけの手柄にしないあたりも好感がもてました。
その後『ぼくのニセモノをつくるには』『このあとどうしちゃおう』と続くシリーズは『発想絵本』と呼ばれています。『りんごかもしれない』はMOE絵本屋さん大賞第1位、第61回産経児童出版文化賞美術賞受賞をしました。
その後数々の賞を受賞され、絵本『もうぬげない』はツイッターなどのSNSで話題となりました。
■目からうろこの絵本『りんごかもしれない』
絵本も小説や映画と同様に子どもの頃にみてただ『楽しい』『面白い』『よくわからない』と感じたことも、もう一度思春期になってみると『ああわかる』と感じ、更に歳を重ねると『本当の意味』の理解が深まることもあるように感じました。
ceramicsstarでした。
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